今回はジプトーンを施行する際の事細かな内容を解説していきたいと思います。
ジプトーンとは
天井の仕上材として公共施設、商業施設、住宅まで様々な建物で日常的に目にする石膏ボードです。
ジプトーンはペンキやクロスなどの後工程が必要ないので人件費の削減や工期の短縮を見込むことが出来ます。
多孔質の岩石(トラバーチン)をモチーフとした虫食い模様が特徴で、トライポフォビア(小さな穴の集合体に対する恐怖症)の人からは恐れられるデザインですね。
長方形の1.5×3版(455mm×910mm)と正方形の3×3版(910mm×910mm)とのサイズがあります。
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留めつける際はビスのネジ頭にジプトーン表面と同色の着色がされているカラービスと呼ばれるものを使用するので、ボードを留めたビスが目立たないように施行されます。
JIS材対応ビス 軽天ビス ユニクロ カラーラッパ 3.0X20 (ジプトーン用)
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ちなみにジプトーンというのは商品名であり、天井用化粧石膏ボードの一種です。
ジプトーンの貼り方 芋貼り・馬貼り
一般的な貼り方は2通りありますが、会社や地域で様々な名称で呼ばれています。まずはこちら。
馬貼り、破れ目地、馬目地、千鳥貼り、千鳥目地、レンガ貼り、りゃんこ貼り、馬踏み目地、石垣貼り、馬乗り目地。
様々な呼ばれ方がありますが、どれも同じ意味です。
馬貼りは隣の列に対して半分(455mm)短辺の目地をズラして貼ることから破れ目地と呼ばれます。
1.5×3版のジプトーンではこの貼り方が基本となります。
次にこちら。
芋貼り、通し目地、通し貼り、芋目地。
3×3 版のジプトーンではこの貼り方が基本です。
馬貼りとは対照的に芋貼りは目地を一直線に通して貼ることから通し目地とも呼ばれます。
ビスピッチ(ビスを留めつける間隔)
ビスピッチ(ビスを留めつける間隔)は周辺部で150ピッチ程度、中間部で200ピッチ程度で留めつけます。
1枚分(910mm)に対して周辺部ビス7本、中間部ビス5本ということになります。
設計、施工要領書によっては周辺部、中間部共に200mmピッチで留めつける場合もありますし、更に広い場合や狭い場合もあるので正確には現場の指示に従って施工してください。
天井の割付け 天井伏図
天井伏図(てんじょうふせず)を見て割付けを確認します。
上図の割付けは芯割りです。
部屋の中心から壁まで左右同一に795mmと寸法が表記されているので部屋の中心を目地として左右に貼り分けることが分かります。
次にこちら 。
上図の割付は芯跨ぎです。
1.5×3版のジプトーンのサイズは短辺455mmですので、455mmを半分にして短辺の中心は227.5mmです。
上図で左側の壁から897.5mm、右側の壁から1352.5mmと表記されているので、それぞれ部屋の中心に寄るように計算してみます。
897.5+227.5=1125 1352.5-227.5=1125 ということは真ん中の列のジプトーンの中心が部屋の中心と合うということを読み取ることができます。
このように面倒な計算をしなくても部屋の両端の列の寸法が同じ場合であれば芯跨ぎか芯割りの2通りのどちらかしかないので難しく考える必要は一切ありません。
今回は多用されるこの2通りの紹介で済ませますが、天井割付けについての記事も今後書いていく予定です。
貼り出し(貼り始め)
随時更新していきます。
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