壁貫通物やスイッチボックスなどの壁内埋め込みのものがある場合のLGSの割付け方

 

今回は壁貫通物や壁内埋め込みのものがある場合の割付けについて解説していきます。

 

 

割付けを行う際に 配管、ダクト、ケーブルラックなどの壁貫通物やスイッチボックスなどの壁埋め込み物がある場合はその位置にスタッドがぶつからないように立てなくてはなりません。

 

その対処方法としてはスタッドをずらして立てたり、当たる部分に開口を作って物が貫通できるようにします。

 

電気・設備の開口位置は事前に幅と高さが記されている前提で話を進めて行きます。(床に直接かもしくは養生テープなどにカラーペンで書かれていることが殆どです)

 

実際にどのようにして壁の割付けをしてスタッドを立てればいいのか パターンを挙げて行きます。

 

スタッドの間隔

 

まず知っておかなくてはならないのがスタッドの間隔についてです。

 

基本的には1枚貼りなら300mm程度、2枚貼り以上なら450mm程度の間隔でスタッドを立てます。それぞれ それよりも広がってしまうと規定外になってしまいますが、それより間隔が狭まっても問題はありません。

 

ですので、避けたい物があれば下図のようにずらして広がった方に1本足して立てれば物を避けつつスタッドの間隔も守れます。

 

ただし、ボードのジョイントに位置するスタッドは1枚貼りなら910mm、2枚貼りなら1820mm間隔で必ず立てていなければ真物が貼れなくなってしまうので正規の割付けからずらせません。

 

ジョイント部に位置する貫通物や埋め込み物は開口を作って回避しましょう。

 

スタッドを立てる前の割付けを行う段階でボードのジョイントに位置するスタッドを決めておくと貫通物や埋め込み物の対処がスムーズに行えます。

 

壁内埋め込み物や壁貫通物を避けてスタッドを立てる

 

素地貼りの場合のスタッド間隔

 

素地貼りで1枚仕上げの壁はビスが見えてきますのでスタッドをずらしてしまうと、縦のビスピッチが不規則になってしまうのでスタッドの間隔を変えるやり方はできませんので埋め込み物や貫通物の位置を開口するやり方で施工します。

 

グラスウールを充填する壁の場合のスタッド間隔

 

グラスウールの幅は303mm455mmとスタッドの間隔通りの寸法ですのでスタッドの間隔を細々と変え過ぎてしまうとグラスウールを充填する際に加工回数が増えてしまい手間が増えてしまうので できる限りピッチ通りにスタッドを立てて行くと後々にスムーズに作業を進めることができます。

 

割付けを始める位置

 

割付けをどこから始めるかによっても貫通物や埋め込み物を回避できる数が変わってくる場合があります。

 

例えば下図のように左側から割付けを行うと貫通物に当たるのに対して、右側からなら

当たらずに済むようにできます。

 

こうして割付けを始める位置を変えるだけでスタッドを寄せて足したり、開口を作る手間を省くことができます。

 

割付けを始める位置によって壁内埋め込み物や壁貫通物を避ける

 

終わりに

 

軽量下地の組み方は規定内であれば、やり方はいくつも存在します。

 

その場にあった最高の方法をパッと思いつけるように日々経験を積み重ねて行きましょう。

 

アドバイスや気になった点があればコメントやツイッターで教えていただけると幸いです。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。